ハグ初体験の感想は?

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ハグって慣れてますか?

突如、アメリカ文化に放り込まれた日本人男性(私)の哀れで滑稽な物語が、今日の話です。

何の前触れもなく、日本の会社から、アメリカ人経営の会社に出向になったのは10年も前のこと。上司が、七三分けバーコードのコテコテおじさんから、金髪でド迫力の白人女性に変わるくらいの大きな変化だ。

その彼女(ボス)と彼女の直属の部下(ダイレクト・リポートという)による、年に一度の、世界主要拠点への水戸黄門ツアーがある。初参加の時は恐怖でしかなかった。日本人ひとりで心細いからだ。

カリフォルニアより、シンガポール、クアランプール(KL)と歴訪した。まだ、慣れない、アメリカ生活。アメリ人同僚にもいまいち溶け込めてない私は、この出張を利用して、連夜のディナーで関係構築に全力投球していた。

お陰で、ダークなビールが好きなファニーな日本人という微妙なポジションを築きつつあった。

シンガポール空港からKLに移動する際、一部のAPAC(アジア・パシフィック)のメンバーはそこでお別れとなる。空港で、搭乗前、ボスが、一人ずつハグして、お別れの儀式をする。我々は、まだ、彼女と一緒にKLに向かうのだが、気分が良いのか、ボスは全員とハグをしたいようだった。

ひとり、また、ひとりとスマートにハグをこなすアメリカ人同僚達。いよいよ、私の番が来る。外国人女性とのハグは初体験だ。ドキドキする。男同士の握手で、ギュッと握らないと、気持ち悪がられるが、ハグはどうなんだ?!がっつり行くのか?

私の前にボスが立つ。ボスの両腕が広がり私に向かってくる。緊張の瞬間。意味不明にも目をつぶる私。さあ、接触という瞬間。パチンと私の両頬に軽い痛みが走る。

「あんたは、お預けよ」とボスがイタズラそうに笑う。

そう、この出張ですっかり、イジられキャラのポジションも獲得していたのだった。ハグに慣れない、たどたどしいしい私の姿を見て、ハグすると見せかけ、両手で両頬を軽くはたくことに変えたようだった。

私のハグ初体験のチャンスはあっさり消えた。

失意の中、マレーシア人同僚の英語もまったく聞き取れず、カリフォルニアには帰らず、そのまま、日本に帰りたくなる。

そして、KL空港で、ふたたび、始まるハグの儀式。今回は、搭乗する飛行機もアメリカの西海岸行きや東海岸行きと離れ離れになる。ボスは東、私は西。期待はしてなかったが、別れ際、ボスからのリアルでゴージャスなハグに包み込まれる。

が、その瞬間、ひんやりと液体が身体にまとわり付いたことに気付く。高温多湿の気候で、ボスのノースリーブから覗く二の腕は汗びっしょりだった。

しばらく、ハグ恐怖症になったことは言うまでもない。

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