主人公の気持ちがよく分かる映画「マイレージ、マイライフ」その2

こんにちは!ひろさんかくです。

ジョージ・クルーニー演じる主人公、格好よく、自由で気ままなビジネスマン・ライフが、痛くて見ていられないような惨めな状況に陥る。中年になって、本当に大切なものが分った後の挫折は、立ち直れないくらい、つらい気がする。映画では、ジョージ・クルーニーだけに、最後まで格好良い。声もしぶい。気楽に見れる映画にもかかわらず、いろいろな角度から考えさせられる、おっさんにオススメの一本です。

その1より続き

「マイレージ、マイライフ」概要

  • 原題: Up in the Air、コメディドラマ、2009年米国
  • 監督:ジェイソン・ライトマン(ジュノ(2007年)他)
  • 原作:『Up In the Air』ウォルター・カーン作
  • 音楽:エンディングの「Up in the Air」など曲が良い。ストーリーに合ってる

「マイレージ、マイライフ」で面白かったこと:ネタバレ

妹の婚約者

結婚式当日、結婚しないと言い出す。その前の晩、結婚して、家を買って、子供が何人かできて、育てて、いろいろ苦労して、年を取って、死ぬ人生かと考えたら、急にそれで良いのか、これからの人生の責任の重さなど、結婚に怖気づいてしまう。独身で自由を楽しむライアンをうらやむ。

ポジティブ理論の専門家のライアン(クルーニー)から、結婚生活のポジティブな面を聞いて、あっさり気が静まる。結婚式直前のあるあるなのかな。。

若き新入社員:ナタリー

23歳。具体的な(ただ乙女ちっくな)人生設計を持っている。何歳までに結婚、家族で乗る車、理想の相手像とか。家庭を持たず、仕事に打ち込むような人生は敗者と思っている。自分自身の理想が絶対で、愛情とか、結婚を認めないライアンをコケにする。

大学を主席で卒業、やる気もあり、自信家だが、経験がなさすぎる。ベテランのライアンとの貴重な対面での解雇宣告教育では、経験の無さから、相手を怒らせたり、ショックなことを言われるとすぐヘコむ。

対面で行う解雇宣告プロセスでは、出張経費がかかり過ぎるという会社の事情もあり、ナタリーが提案していた出張不要なオンラインでの解雇システムの導入責任者となる。解雇相手の面談時の受け答えもフローチャートでプロセス化。

自信満々さが憎らしいが、憎めないキャラではある。

お色気ある遊び相手:レイチェル

33歳。(おそらく)旦那より稼ぎよく、出張も多く、忙しい。家族は、旦那と子供2人(?)。ライアンとの関係はただの息抜き。ナタリーの理想とする人生像の話を聞いて「子供ね」という表情と「旦那より稼ぎが多いとつらいから注意して」と意味深なアドバイス。

ライアン

いつからか分からないが、結婚する気が持てない。家族など人との深いかかわりも好まない。年間33万マイル飛ぶとして、生涯1000万マイル達成から計算すると、社会人になってからずっと、この飛び続ける生活だった様子。飛行機が「我が家」と言っている。

今までの人生、仕事で忙しくすることで、孤独や現実と向き合うことから逃げてきたのでは?しかも、モテるから、気楽な関係で寂しさは紛らわせてきたのか・・

得意気に、大企業での公演会で、ポジティブ理論を語る際、ふと自身の人生の空虚さに気づくシーンが印象的。

解雇宣告業

日本では退職を申請する代行業が最近、流行っている。米国の大企業では、会社の業績に関係なく、年中、リストラが行われている。会社の業態そのものを変えることすら、コンサル会社に委託するような世の中。

この映画のように、解雇を宣告する業務を外部に委託するのは、意外と理にかなっているかもしれない。直接の上司だったら、情もあり、お互いツライと思う。赤の他人から言われた方が聞く方も割り切れるかもしれない。映画の中で、ライアンは、そのような上司のことを「腰抜け」と呼んでいたけれど。

最後に

ライアン自身、今までの生き方に疑問を持ったから、今回、あのような痛い行動に出たのだと思う。そして、ショックを受ける。彼が、長年、解雇宣告をする際、諭すように言ってきた言葉「偉大な帝国の王でも、とてつもない苦難を乗り越えたからこそ、そのような偉業が達成できた。いま、あなたが、その場面にいる(注:記憶を頼りに記載)」

映画の中で、解雇された人々が、家族や友人の助けなど人間関係で、このつらい経験を乗り越えられたと言う場面がある。

ライアンは、今回の気持ちの変化を、どのように感じ、どのように乗り越えるのか?

それとも、元の根無し草のような生活に戻ってしまうのか?

この映画は、見る人によって、感じ方がいろいろ変わると思う。私が思ったことも、他の人から見れば、納得できない部分が多いと思う。映画を見終わった後、感想や意見交換などをするには、この映画は最適な一本だと感じた。おススメです。

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