こんにちは!ひろさんかくです。
オーストラリア人の英語の先生と会話した時、1999年は良い映画の宝庫だったと伝えた。たまたま、その頃、夢中になって映画を見ていたらしく、見るべき映画リストが送られてきた。
必ずしも、1999年ものだけではないが、「イエス・マン」にならって、言われた通り、片っ端から見ている。そのひとつが「トレインスポッティング(Trainspotting)」。1996年公開のイギリス映画。ヘロイン中毒、万引き、暴力など問題を抱えるスコットランドの若者を描いたヒット作。
Trainspotting, Fight Club, boogie nights and being john malcovitch, the usual suspects, pulp fiction and silence of the lambs those moves can be quite confronting though – things like blood, drug taking, murder….difficult themes. So I’ll think of another one(Office Space) that is lighter!
1996年大ヒットのイギリス映画「トレインスポッティング(Trainspotting)」
登場人物
この映画の魅力は主人公を中心とした仲間それぞれのキャラが立っていることかもしれない。
- レントン(主人公)はスコットランドのエディンバラに住むヘロイン中毒。ナイーブな性格?
- 映画オタクでヘロイン中毒のシック・ボーイは、遊び人風
- ヘロイン中毒だが、人がいいスパッドは、少し頭が弱そう
- アルコール中毒で暴力的なベグビーは、怒るとすぐナイフを出す危険人物
- まだ、薬物経験がなかった普通っぽいトミー
主人公のレントンを、駆け出し中のイワン・マクレガーが演じる。
ヒロインは、まだ10代半ばの学生ダイアン
あらすじ
ヘロインに溺れるレントンは、仕事もせずに、仲間とラリってばかり。とうとう、窃盗の容疑で仲間と一緒に逮捕。執行猶予が付く
ジャンキー仲間の女性の赤ん坊が突然死したり、ナンパした女の子(ダイアン)の影響を受けたり、そろそろ変わらないといけない。
両親の決意で、自宅での薬断ちのため隔離される。両親のお陰とダイアンの言葉もあり、都会に出て働き始める。
順調だったが、服役してきた悪い仲間の一人、ベグビーが新たな犯罪を犯し、レントンの家に身を隠す。
次にシック・ボーイも加わり、彼らは働きもせず、レントンにタカってばかり。しまいにはレントンも会社をクビになり故郷に戻る。ヘロインを教えた真面目なトミーは注射針の使い回しでエイズにかかり死亡。幸い、レントンは陰性。
金を稼ぎたいシック・ボーイ達は、貯金があるレントンも巻き込み、大量のヘロインを調達。なんとか、マフィア風の男達に売り、稼ぐ。
ベグビーが、酒場で悪酔し暴力沙汰を起こし、心から、愛想を尽かすレントン。スパッドを誘って、お金を持ち逃げしようとするが、臆病なスパッドは断り、レントン一人、新たな人生、世界に向けて一歩踏み出す。
感想
当時、大ヒットした理由は何だろう?時代背景的には、冷戦が終わり、これから、世の中がどのような方向に進むか不安定な時にマッチしたのか?
この当時の映画は、今よりも一層、弱者、若者、従業員 vs. 支配者、大人、経営者の構図で、弱い方の視点で、鬱屈とその爆発のようなものが描かれているような気がする。わずか、数本この当時の映画を見た印象なので、たまたま、かもしれないけれど。
この映画では、歴史的にイングランドに従属するようなスコットランドの地の定職にも就かずヘロイン中毒の若者が主人公。多少、誇張しためちゃくちゃな日々を描きつつ、抜け出したい気持ちはあるものの、どうにも抜けられないようなジレンマが描かれている。
最後の主人公の決断から、主人公に感情移入できている観客は、少し前を向けるような気持ちになれたから、ヒットしたのかもしれない。加えて、映像や音楽も刺激的だったからかな。
個人的には、当時、この主人公達に近い世代だったが、同じように、将来への不安ばかりで、明るい夢や希望は持っていなかったと思う。あの頃、この映画を見たら、今よりは共感できたかもしれない。今、見ると、25年近くも経過し、特に日本では、ここまであからさまに、薬物を取り扱う映画は制作されないように思う。薬物を扱うシーンばかりで、少し、大丈夫かなと余計な心配をしてしまい、楽しめない。
もしかすると、当時より、悲惨な事件や自然災害や地球温暖化とか怖いことが続いているわりには、全般的にはじわじわと平和なので、鬱屈感や閉塞感は当時から減っているのか?変わらないのか?に関心がある。
ただ、今のコロナ騒ぎで、製作される映画も一時的に減るだろうし、この後、映画を見る方も作る方も好みが、大きく変わってしまうかもしれない。
少なくとも、今、このような映画が求められているかは分からない。
2017年に続編
と書きつつ、T2 Trainspotting と言う続編があることを知る。登場人物は同じ。あれから20年以上過ぎて、相変わらず、薬と、日々、ヤンチャしている、どうしようもない中年オヤジ達の物語のようだ。売れたのかな?
興行収入的には、売れた様子。
今後の予定
時代ごとに、映画会社が狙う観客層の好みも変わるので、1990年代後半に対し、10年後や20年後、もしくは、もう少し前の映画はどうなのか興味がある。なんとなく、現代は、より格差も広がり、低所得の家族などにスポットライトが当たっているような気がする。


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