東野圭吾原作の1999年の映画「秘密」広末涼子主演

The secret

こんにちは!ひろさんかくです。

映画でも、小説でも、その内容に衝撃を受けて、しばらく、引きずってしまうような作品に出会うことがある。初期の東野圭吾作品である『秘密』もそのひとつだ。ストーリーの奇抜さもあるが、最後に、登場人物が取った行動やその考えについて、何が正しいのか、本来どうあるべきなのか、気が付くと、何日も、考え込んでしまうような状態が続いた記憶がある。

読んだのは10年以上前だと思うが、あれ以来、これほど考えさせられるような小説には出会えてないと思う。読書量も圧倒的に減っていたり、読書に集中できる時間が少ないことも原因かもしれない。

それ以前では、ダニエル・キイスの『アルジャーノンに花束を』の衝撃もすごかった。『秘密』はもう一度読んでみたいが、『アルジャーノンに花束を』は出来れば、もう読みたくない。衝撃がありすぎるからだ。障害のある登場人物が見る見る天才に生まれ変わりながら、元の障害の状態に逆戻りし、更に悪化していくさまを何時間も掛けて読み続ける体力も気力も今はない。

と言うことで、自粛+大雨の映画日和の中、1999年当時の映画「秘密」を見ることにした。

東野圭吾原作の1999年の映画「秘密」広末涼子主演

出演者

  • 杉田藻奈美(娘)・直子(母):広末涼子
  • 杉田直子(母):岸田今日子
  • 杉田平介(父):小林薫
  • 相馬春樹(大学の先輩):伊藤英明
  • 梶川文也(事故を運転手の息子):金子賢
  • 木村邦子(高校の友人):篠原ともえ
  • 橋本多恵子(高校の担任):石田ゆり子

20年前の映画なので、キャストのその後のイメージは大きく変わっている人もいるので興味深い。劇中、広末涼子と石田ゆり子の若さが際立っている。今でも、それほど印象が変わらないのも脅威的!

小林薫は、今は、私の好きな「深夜食堂」のイメージが強い。岸田今日子は最近、あまり、見かけないような。。でも、この作品では、性格の明るさで、登場シーンは少ないが存在感ある。

伊藤英明も金子賢も、今見ると、微妙な若者にしか見えない。幻覚マッシュルームとか、格闘家のキン肉マンのイメージが邪魔しているのかもしれない。

あらすじ

原作の詳細はもう覚えていないが、娘の年齢設定が最大の違いかもしれない。小説では、娘は小学生から大人になるまで。映画では高校生から。おそらく、映画では、キャストを何役も揃えられないだろうから、設定年齢を変えたのかもしれない。

結果、父親平介の苦悩と直子の決意の経緯などが、長い間か、数年かでだいぶ、印象が変わってしまったような気がする。

あらすじを書く前に、感想っぽいことを書いてしまったが、大雑把にサマルと以下の通り。

母と娘が大型バスでの事故に巻き込まれ瀕死の重傷になる。母は死に、娘は生き残るが、娘の心は母親になっている。それに気がついたのは父であり、夫だけ。その二人の奇妙な生活が始まる。

母の心を持つ高校生の娘が、学校では娘、家では妻として生活。夫は夫であり続けるが、娘なので夫婦生活は避ける。娘が段々、年頃になり、普通の娘以上に、妻にも手を出されているような感情も加わり、おかしな行動に出る父である夫。

この奇妙な生活を続けられないのは、頭では分かっている。ある時、観念した夫である父は、父として接することに決める。その後、その妻の心を持った娘が取った行動とは?

感想

最初に、結論を書いてしまうと、小説で得たようなショックや考えさせられるような深みのようなものは映画では得られなかった。眩しいばかりに若い広末涼子や石田ゆり子や、ボンボン役の伊藤英明や好青年役の金子賢の違和感も、気になっていたからかもしれない。

原作の方が分かりやすい。事故当時、小学生の高学年から、母親の心を持った娘として、父との奇妙な同居生活を10年以上続ける。母としては、娘の体を借りているものの、大人の心と常識も持っている。

もう一度、学生生活をやり直すなら、自身のためにも、そして娘のためにも、勉強して、人生をしっかり生きようとする。その結果、年頃になり、本来、娘の意識も生きていれば、どのような選択肢が娘にとって幸せか、もう一度、人生をやり直した妻も、分かるはず。

一方、父親である夫は、自分の妻と言う意識はあるが、身体は娘であり、いつまでも束縛はできないことは分かっている。ただ、娘も妻も同時にいなくなることになる。事故で二人を失いかけたのを、長い年月を掛けて、少しつづ、その失う恐怖に怯えつつ、いよいよ、現実がやってくる。

映画では、高校生から結婚するまで、数年の設定になっている。せいぜい、5,6年か?この間であると、母親は、小説のような決断ができたのか?父親も諦めきれたのか?やはり、小説のような長い年月を、父として夫として、妻として娘として過ごすところに、この物語の苦悩の深さと、結論の納得性もあるような気がする。映画での、その期間は中途半端な印象。

この原作を元に、志田未来主演でテレビ・ドラマ化されていたり、フランス映画でもリメイクされているそうなので、そちらにも興味がある。

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