面白くて悲しい「運び屋」クリント・イーストウッド

こんにちは!ひろさんかくです。

カリフォルニアとの往復のフライトで5本の映画を見ると決めた。チャレンジは、行きの便は仕事の準備と睡眠を取らないといけないこと、帰りの便は疲れで寝落ちすることだ。とりあえず、見るべき映画5本をピックアップし、その一本目についてだ。

クリント・イーストウッドが自らの監督作品で主演を務めるのは「グラン・トリノ」2008年以来、10年ぶりとなる。「グラン・トリノ」の結末の衝撃さは今も記憶に残っているが、年齢的にも、この作品が最後と勝手に思い込んでいた。思いがけず、88歳のイーストウッド演じる90歳の運び屋の話を、今回見ることができると知り、一瞬、信じられなかった。

ブラッドリー・クーパーが出ているのも選んだ理由でもある。

クリント・イーストウッド「運び屋」

概要

運び屋』(原題: The Mule)は、2018アメリカ合衆国犯罪映画。監督と主演はクリント・イーストウッド。原案は『ニューヨーク・タイムズ』サム・ドルニックの記事「The Sinaloa Cartel’s 90-Year-Old Drug Mule」

脚本はニック・シェンク80歳代でシナロア・カルテルの麻薬の運び屋となった第二次世界大戦の退役軍人であるレオ・シャープの実話に基づく

感想

面白い。もう一回見たい。おススメ。

あらすじ

デイリリーという花の栽培と販売にのめり込み、自宅に不在がちの生活から、妻と離婚し、娘とは12年半も口を聞いてもらえず、唯一、孫娘が理解者

インタネットの普及などから失職したなか、思いがけず、メキシコの麻薬組織の運び屋となる

年齢、安全運転、達観した平常心からか有能な運び屋となり、取引規模が大きくなり、最後、破綻を迎える

クリント演じる主人公は、家より外、仕事を優先し、家族を失った人生を後悔

麻薬組織の監視係に、組織から抜けることを諭したり、もう少し気楽に振る舞え、好きなことをやれとアドバイス

麻薬捜査官のブラッドリーにも、ひょんなことから知り合い、仕事より家族の大切さや、女性にとって記念日の重要さを説く

別れた奥さんが、病気で死に瀕し、寄り添ったことで許してもらえる

裁判では、一切争わず、罪を認め、刑務所内で花を育てる生活で映画が終わる

感想2

ブラッドリーは、「アリースター誕生」での酔っ払い歌手と比べ、野暮ったくやつれた様子の麻薬捜査官役。この数年で老け込んだのか、役作りか、同じ人間が演じているように見えない。

この映画の教訓は、劇中で、イーストウッドがアドバイスとして語った言葉にある。

「気楽に自由に生きること。好きなことをやること。仕事よりも家族、家庭が大切である」

ひょうひょうと気ままな単身生活を送っている様子だが、人生における最大の後悔を償うべく、最後は命を賭けて元妻のところに駆けつける。家族からの信頼も回復するが、その後の裁判では、迷いもなく、自身が行ったことの罪の大きさを潔く認める。もっと賢く生きることだってできるのにと思うが、この一連の達観したような彼の振る舞いに、良い頑固さ、威厳のようなものを感じた。

見ていて、楽しくて、ハラハラして、悲しくて、考えさせられる映画

なぜ、運び屋?

孤独とお金のためか?お金があれば、別れた家族との関係を修復できるとも思ったのかもしれない。

評価

映画の評価を出来るような人間ではないのは十分、理解しているが、忘れっぽいので、後々、どのような印象を持ったか目安として記載

[4.5/5] (5段階中の4.5)。ABCDEのB+。「良の上」の評価

 

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