50年も活躍しているバンドのロキュメンタリー「シカゴの歴史」

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こんにちは!ひろさんかくです。

最近、ネットフリックスで海外の古いロックやブルース・ミュージシャンとかバンドのドキュメンタリーばかり見ている。ご親切に、ネットフリックスの画面にも、今まで、こんなにネットフリックスに音楽系があったのかと驚くくらい、トップ画面に表示されるようになった。

ありがたい。結果、この数日はそれらの作品に没頭している。これもその中のひとつ「シカゴの歴史」(Now More Than Ever The History of Chicago)だ。

50年間も活躍しているアメリカのロック・バンドのロキュメンタリー・フィルムだ。

50年も活躍しているバンドのロキュメンタリー「シカゴの歴史」

概要

デビューして50年も経過し、集大成として製作されたアメリカのロックバンドのドキュメンタリー。ロックと融合させて、ロキュメンタリーと言うらしい。プロデュースが「シカゴ」なので、ある意味、彼ら自身の自叙伝的な記録映画。

シカゴのイメージ

あくまでも、個人的なイメージと断っておく。ただ、一般的なイメージもそれほど、大きく異なっていないのではないかと思っている。それは以下の通り。

シカゴと言う名の通り、アメリカのシカゴ出身のバンド。1970年代に活躍。当時、ブラス隊のブラスを前面に押し出したバンドとして、ブラス・ロックと言うジャンルを確立。

時代の流れなど経緯は不明だが、1980年代に入り方向転換し、いくつかのバラード・ソングでも大ヒットを記録。演奏力と綺麗な楽曲が売り。ただ、ビートルズやローリング・ストーンズのようなバンドの顔となるような存在が、もう一つ見えてこない大所帯のバンド。

これらのシカゴに対する漠然としたイメージが形成された経緯を、このロキュメンタリーを見ると理解できる。もちろん、新たな発見も多数出てくる。

身近に、シカゴのファンがいないので分からないが、シカゴ・ファンだったら、泣いて喜ぶような集大成のフィルムであることは間違いない。

あらすじ

物語ではないので、ネタバレもないから、ざっくり「あらすじ」という名のこのバンドの紆余曲折を手短に記す。

1967年にデビュー。演奏力に長けたシカゴのミュージシャン6名で活動を開始。ロック・バンドにホーン・セクションを融合させたブラス・ロックと言うジャンルの確立へ貢献。デビュー以来、10年くらい、第一線で活躍。ボーカルとして、特定のフロント・マンどころか、リーダーすら持たない仲良しグループ。

1970年代に入り、ずっと突っ走り続けてきた勤続披露や、ロック・シーンの変化、重要なメンバーの事故死等あり、低迷が始まる。所属レコード会社からの契約解除。新たな契約と新プロデューサーを向え新作を発表したのが1980年代前半。

そこで、大ヒットの連発。ブラス・ロックから、リード・ボーカルとして頭角を現すベーシストによるバラード・バンドへの華麗なる転身。その後も、そのボーカルの独立問題やドラマー解雇など、オリジナル・メンバーの脱却もあるが、メンバーを入れ替え、念願のロック界の殿堂入りを実現。デビュー50年経過した今も、年間100本もツアーをこなす現役のロック・バンド。

オリジナル・メンバーの年齢から、バンドとして、今後、どのような出口があるか考えるようになっている。ステージで死にたいが本心のようだ。

感想

このフィルムは、がちなシカゴ・ファンだけでなく、にわか、もしくは、私のような少しだけ聞きかじったことがあるようなしょぼいファンでも、2時間弱でバンドの歴史を詳しく知ることができる。オリジナル・メンバーを中心としたインタビューも充実しており、優れたシカゴの歴史教材のようだ。

なぜ、これだけ長く続けられたのか?冒頭にも書いたように、明確なフロント・マンがいなかったからかもしれない。メンバーとしても、全員でシカゴという意識でいる。

そのシカゴと言う名を持つ不思議なバンドの生命体は、あたかも本物の生命体のようなに進化や環境への順応を続ける。不慮の死を遂げたメンバーが出ても、新しいメンバーがその穴を埋める。スターとして成長し、生命体には合わなくなったボーカルは排出してしまう。生命体の生き残りに足手まといになったドラマーは、オリジナル・メンバーでも排除する。もちろん、新メンバーでも拒絶反応が出れば、適切に入れ替える。

だからこそ、生きながらえた!

バンドと言うよりは、家族。ただ、家族なら入れ替えは難しい。シカゴと言うひとつのプロジェクトでもあるように見える。繰り返すが、やはり、不思議な生命体だ。シカゴと言うトレードマークもある。このマークがある限り、少しずつ、年老いたメンバーが欠けて行っても、あたかも、シカゴという伝統芸能を提供する「集団」のように伝承され続けられるような気がする。

ここが、ジョンやポールががいないビートルズや、ミックがいないローリング・ストーンズなどでは想像できないところだ。実質、お客さんも呼べなくなるだろう。

それでも、このシカゴと言うバンドとそのオリジナル・メンバーには、羨ましさのような感情を持ってしまう。趣味、仕事、若い時からの友人が50年以上も変わらないのだから。

押さえておきたい2曲

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