こんにちは!ひろさんかくです。
自粛期間中、ネットフリックスのお世話になっている人が多いと思う。コロナ前なら、映画を見る時は、失敗して時間を無駄にしたくないから、よく選んでみていた。今は、時間があるので、ネットフリックスのトップ画面でオススメが出てくると、ほとんど躊躇なくパクっと喰い付く、釣り堀の飢えたニジマス状態だ。
今回、パクっと食いついたのは「思いやりのすすめ(The Fundamentals of Caring)」。上映時間が1時間37分という短いのも選んだ理由だ。内容としては、典型的なパターンかもしれない。歩けない少年をケアする介護士の男との友情?のような感じだ。
「思いやりのすすめ(The Fundamentals of Caring)」ネットフリックス
概要
ネットフリックスで2016年より配信のコメディ・ドラマ。小説を原作に製作
あらすじ
子供を不注意な事故でなくした元売れない作家のベンは、妻からの離婚要求から逃げまくっている。生活のためもあり、介護士になる。
初めての介護の仕事の面談で、強烈な個性の青年(トレヴァー)に出会う。稀な筋ジストロフィー症を患っている18歳の少年。30歳まで生きられる可能性は低い。彼は、銀行で働く母の転勤でイギリスから米国に来た。病気のこともあり、過保護に育てられている。食べ物は毎食、パンケーキにソーセージ。不足する栄養は栄養剤を飲む。毎日、同じルーティーンで過ごす。外出は木曜の公園のみ。
青年は、口が悪く、意地悪で我がまま、いたずらも過ぎて、なかなか、介護士が定着しない。今回、介護士初心者のベンとは、ぶつかりながらも、時に強い態度に出るベンに対し、トレヴァーも一目置くようになる。彼の夢はアメリカにある世界一深い洞穴に行くこと。もう一つの夢は立ちションをすること。
外出を母から許してもらえないトレヴァーは、旅行など考えたこともなかったが、ベンに影響される。母親は断固反対するが、絶対に危険な目に合わせないと約束するベン。
道中、ヒッチハイクでソルトレイクシティーに向かう、口の悪い女の子(ドット)を乗せることにする。口の悪い者同士、トレヴァーとドットは段々、打ち解け合う。更に、途中で車の故障で困っていた妊婦も乗せていくことにする。
トレヴァーは、旅行も女の子とデートもしたことがない。4人での道中だが、トッドとのデートも成功する。ベンは、子供を失った事件がトラウマで、妻との離婚協議も勧める気がない。
目的地に付く前に、トレヴァーが生まれた後、彼が不治の病であると判明した3歳の時にいなくなった父に、突然、会いたいと言いだす。時々、手紙を送ってくる父を無視していたが、ベンの影響と、道中の途中にあるためだ。
父と会うが、手紙のことは知らなかった。母親が代筆していた。ハシタ金でトレヴァーをあしらおうとする父、トレヴァーは大きなショックを受けてしまう。旅をやめると言うトレヴァー。トッドの説得もあり、目的地に到着。
妊婦が予定外に産気づき、なくした子供を思い出すので、子供と向き合うことはトラウマだが、夢中に対応するベン。無事出産。見事、トレバーも世界一深いと言われる?洞穴の上から立ちションに成功する。ベンの助けも借りて。
一人でヒッチハイクしていたトッドは、心配して後をつけて来た父親と目的地に向かうことにする。トッドとトレヴァーは名残惜しく別れのキスをする。もちろん、これからも連絡を取り合うつもりだ。
この旅で、今まで同じものしか食べなかったトレヴァーは、他にも美味しいものがあることを知る。夜寝るときも呼吸補助機が必要だったが、なくても大丈夫になる。父親のことは吹っ切れる。女性と接する経験もなかったが女の子と友人ができる。大きく成長したトレヴァー。
ベンも、亡くした子供へのトラウマにも対処できるようになり、離婚に応じる。前を向けるようになる。
感想
障がい者、末期の病人、老人、金持ちなどと、それを世話する人の間の物語は多数あると思う。たいていは、始めはギクシャクするが、最高に信頼関係のある仲になる。状況が状況なので、完璧に幸せにはなれないが、何らかの課題を克服し、幸せな気分になる。
この映画もそのパターンだ。違いは、二人だけの旅ではなく、女の子や妊婦まで絡めたところ。しかも、それぞれの女性が、男二人の問題解決に手を貸すところ。そういう意味では、病人と介護士の物語ではあるが、彼ら二人だけだったら、実現しなかったのがこのストーリーのユニークなところ。
なぜ、トレヴァーの母は彼に自由を与えなかったのだろう?トレヴァーは、毎食、同じ料理、外出も週に一度、決まりきったルーティーンをこなすだけ。銀行の支店のトップをやる母はきっと忙しかったに違いない。最愛であり心配な息子を安全地帯に置くには、こうするしかなかったのかもしれない。これまで、一人も介護士が定着しなかった状況でもあり。
映画としては悪くないが、コロナ前なら見なかったと思う作品にまで手を出す、今の状況は見直さないとまずいかもしれない。もっと、読書するとか。


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