TEDのリー・トーマス(Lee Thomas)「白斑を理解してもらうために私がしたこと」

こんにちは!

久々のTED Talksネタは、人気テレビ・ニュースの司会者リー・トーマス(Lee Thomas)のプレゼン。彼は自己免疫疾患による「白斑(Vitligo)」を患っている。肌から色素が抜ける病気だ。

その症状はひどくなったり良くなったり、白斑の場所も変わり続ける。命に別状があるわけではない。コロナみたいに伝染もしない。それでも、どのような人種や年齢、性別にも発生し得る気の毒な病気だ。特に、彼のように人前に出ることが仕事のような場合には。

TEDのリー・トーマス(Lee Thomas)「白斑を理解してもらうために私がしたこと」

概要

ニューヨークで「アイ・ウイットネス・ニュース」のリポーターやデトロイトで朝の番組の司会を務める。1967年生まれ。25歳で白斑を発症。その時、彼は、子供の頃から憧れていたテレビ業界で活躍中

TED Talksのプレゼン・サマリ(How I help people understand vitiligo)

15分間強のプレゼンだが、冒頭2〜3分くらいステージで、彼自身による彼のメイクを落とすパフォーマンスも含まれる。普段はメイクで白斑を隠している。

子供の頃からテレビの世界で活躍することを夢見ていたリーは、ある日、肌の色の変化に気づく。自己免疫疾患による「白斑」と診断される。命に関わるような病気ではないものの治す術もないと言われ絶望する。

それでもテレビの仕事では、メイクアップは普通のことなので、メイクで隠し活躍を続ける。どうしても、この仕事を諦める訳にはいかなかった。

発症した頃はショックで引きこもったり、怒りや不機嫌な状態になる。人は、メイクをしていない彼を見ると避けたり、目を逸らしたり、握手を拒んだりされた。この状況から抜け出すべく、堂々と人前に出ることにする。それでも、小さい子供を怖がらせてしまい、大きくショックを受けた。逆に、小さい子供から慰められ大きく救われる。

「自分の人生にポジティブな変化をもたらしたいなら、どんなときでもポジティブであれ」と言うことを学ぶ。14歳の少年から、テレビでメイクをしてない顔を出して欲しいと頼まれる。最初は、仕事への影響を考え拒絶するが、この病気を世の中に知らしめてくれれば、その少年も生きやすくなるかもしれないと聞き、決意する。

その後、この病気の患者団体を設立する。そして今、この病気で、より良い人間になったと思っている。ずっとなりたいと思っていた人間に。それは、人生でもっともタフな経験を、大勢の人前で笑顔で語り、その観客の笑顔を見て幸せを感じる。そのような人間にだ。

感想

自己免疫疾患と聞いて他人事とは思えないと感じた。私も「フィッシャー症候群」で苦しんだが、これも突然の自己免疫の暴走によるものだった。彼のショックを受けた時の気持ちは分かる。今まで普通だった顔や肌の色が普通ではなくなる恐怖。人前に出れば奇異な目で注目される。

それでも、ふさぎこまず、前向きに自分と自身の人生を切り拓いた彼を称賛する。そして、そのような難しい病気に罹った時、乗り越えられた人は、その病で苦しむ人々に対し、何らかの行動を起こす責務があるのかもしれない。彼のように。

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