芥川賞しばりが止まらない『スクラップ・アンド・ビルド』by 羽田圭介

こんにちは!

芥川賞受賞作で、短め、かつ、比較的、新しめ、かつ、多少、有名?いう基準で、この1週間で4作品を読んだ。

問題は、読んでいるそばから忘れてしまうことだ。自分のブログ記事を頼らずに全力で思い出してみる。一作目は『スティル・ライフ』だ。

独特の世界観という形容は陳腐かもしれない。極めて日常の片隅を描いていそうで、横領事件から、そもそもの登場人物が人間なのかみたいなミステリアスな作品だ。自分がこの物語の世界に行けるとしたら、許容範囲かもしれない。

次に読んだのが『乳と卵』。女性作者が登場人物も女性だけの物語を描く。忘れていそうでストーリーは覚えている。貧困、シングルマザーの世界。幸せを追求しながら、思いやりがテーマだったと思う。少し気分が滅入るのでこの小説の世界には行きたくない。

もう一冊が全く思い出せない。あれー。吉田修一だ。作品名は。。『元職員』ではなく『怒り』でもなく、そもそもストーリーは、自販機とかへの飲料の配送?

思い出した!主人公夫婦は月一度、都内の高いホテルに泊まることが趣味。それでもタイトルも結末も思い出せない。あまり、楽しそうな世界でない。『パークライフ』?(後日談:パークライフに収められている別の作品「flowers」をやけに記憶していた)

なぜ、こんなことを書き出したかというと、理由は2つある。この4作品目の作品の世界にも行きたくない。しかも、すぐに忘れるだろうと言う内容だったからだ。

芥川賞しばりが止まらない『スクラップ・アンド・ビルド』by 羽田圭介

概要

2015年発表の第153回芥川賞。又吉さんの『火花』との同時受賞で話題に。羽田氏は、フランスのツール・ド・フランスを目指すくらいのアスリートだったようだ。その様子は小説の主人公からも分かる。

あらすじ

母と息子(主人公)の家に母の父、主人公にとってはおじいさんが同居している。90歳近い高齢。要介護。たまたま、主人公は無職。おじいさんは、早くあの世に行きたいが口癖。

母は、普段、塩対応ながら、それは実の父をボケたり衰えないようしたい愛情から。

主人公は、おじいさんの意思を汲んで、徹底的に介護しまくり、早く弱らせようとする。変な話、方向は真逆だが、おじいさんのためを思っている点では、母を同志と思っている。

責任回避や保身しか考えてない、老人ホームとかのヘルパーは毛嫌いしている。過剰なサポートで本人の意に反し、早く衰えさせることは違うと考えている。

おじいさんをあの世に送るべく、献身の介護をしながら、本人は、失業などで鈍り切った身体を鍛え直し始める。

そんなある日、入浴時のミスから、溺れたおじいさんが生きていたいことに気がつく。普段は、何も出来ないはずのおじいさんが、留守中、冷凍ピザに野菜のトッピングまでして料理していることも分かる。訳がわからなくなる主人公。

中途採用が決まり、家を出ることになる主人公。おじいさんとの関係はどうあるべきだったのか?!

感想

この小説の世界に行きたいかと聞かれれば、行きたくない。この話、楽しいからと聞かれたら、どこが楽しいの?と聞き返すしかない。短いので、また、読むかと聞かれても、ノー・サンキューとしか答えようがない。

この小説、メッセージはなんだったんだろう?介護問題?

私の読み方がいけないのかもしれない。自分好みの世界観やストーリーから外れるとダメだしするのは、フェアな読み方ではないのかもしれない。

例えば、筆者の「スクラップ」・アンド・ビルド」に込めた意味を考えるとかどうだろう?立派な賞を取っているのだから、何かあるに違いない。

後日談:この本を知り合いに面白おかしく説明したら、とてもウケた。主人公が取ったおじいさんへの行動や、おじいさんのコミカルな行動が面白いらしい。早くあの世へと言いながら、この世への執着があるのも当たり前だよねなんて話した。

他の作品も読書会とかで語ってみると、新たな気付きや面白い点が見つかるのかもしれない。興味深い。。

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