こんにちは!ひろさんかくです。
サム・クックについて、自分は、一体、何を知っている?
1960年代頃、活躍したR&Bシンガー。
オーティス・レディングのように、全身から、その歌声に魂がこもり、片手間で聞くのは難しいような歌い手ではない。一方で、ライオネル・リッチーやジャクソン・ファイブのように、ソフトな歌声だったり、踊り出すような歌でもない。
ソウル・ミュージックとポップスの間にあるような存在の歌い手だった印象がある。たった、一枚のベストアルバムを聞きかじっただけだけれど。
興味深いエピソードは、1970年後半から1980年代を中心に活躍したアメリカのロックバンド「ジャーニー」のリードボーカルであるスティーブ・ペリーがサムの影響を受けている。ジャーニーの歌を聞けば、随所にサムっぽい歌い回しに気づくことだろう。
これだけだ、私がサム・クックについて知っていることは。こんなレベルで、何気なく、ネットフリックス・オリジナルの本作品「Remastered: The Two Killings of Sam Cooke」を選んだ。さて、どうなったか?
伝説のR&Bシンガー サム・クックの事件について「Remastered: The Two Killings of Sam Cooke」
概要
上映時間74分。REMASTEREDシリーズとして、ネットフリックスで提供されている。詳細は、後ほど。
あらすじ?
内容は、33歳という若さで1964年に銃殺事件で亡くなった彼の事件にまつわる時代背景等が中心のドキュメンタリー。多くのミュージシャンや関係者が当時の状況や彼に関して、インタビューに答えている。
時代背景
公民権運動、正確にはアフリカ系アメリカ人公民権運動と言うらしい。1950〜1960年代にかけて、アメリカの黒人の公民権と人種差別の解消を求めた運動。
「I have a dream」という演説で知られるキング牧師(マーティン・ルーサー・キング・ジュニア)が公民権運動の指導者として活躍。1968年に暗殺。
当時、攻撃的な黒人解放指導者として知られたマルコム・Xや、マルコムの思想に影響を受けたヘビー級のボクシング・チャンピオンのモハメッド・アリと交流があったのがサム・クック。ちなみに、マルコム・Xは1965年に射殺。
1964年に公民権法制定までは、ジム・クロウ法という人種差別的内容を含む法律が存在。この法律での差別の様子は、映画「グリーンブック」でも確認できる。グリーン・ブックの主人公ピアニストであるドン・シャーリーも、黒人差別が根強く残る南部で、人種差別撤廃を求めコンサートツアーを敢行。
同様に、サム・クックも黒人開放に向けたメッセージソングなどを歌う。
事件
このドキュメンタリーでは、あまり詳しく描かれていないが、酒場で知り合った女性と、モーテルでトラブルになり、激昂したサムがモーテルの管理人に、激しい剣幕で抗議した際、身の危険を感じた管理人に射殺されたらしい(ウィキィペディア参照)
この事件は、調査も不十分で謎も多く、公民権運動に関係するサムが、暗殺されたような疑惑も残っているらしい。今となっては、真相は闇の中だろう。
感想
もっと、演奏シーンや彼の音楽にフォーカスした内容と期待していたが、激しく誤解。当時の時代背景や事件などのドキュメンタリーだった。
現代でも、ダイバーシティと名を変えて、人種差別も起こらないように気を使っている。その歴史等を理解するには有益である。
REMASTEREDシリーズ
このドキュメンタリー・シリーズは、音楽業界で起きた不可解な事件を中心に取り扱っているらしい。全8作。
ブルーズの神のような存在のロバート・ジョンソンには興味ある。悪魔に魂を売って、音楽のテクを得たなんてすごい伝説がある。
- ロバート・ジョンソン
- ボブ・マーリー
- ソロモン・リンダ
- ジョニー・キャッシュ
- ビクトル・ハラ
- マイアミ・ショウバンド
- ジャム・マスター・ジェイ
- サム・クック
オススメ
殺人事件そのものは悲劇と思うが、正直、50年以上前の事件の真相に迫ったところで、何か変わるのだろうかと思う。陰謀だ!みたいな「Xファイル」的なドキュメンタリーよりは、彼が残した数少ない音楽を楽しみたい。
- アルバム「ベスト・オブ・サム・クック」は、何回聞いたかわからない
- 伝説のライブ「One Night Stand: Live At The Harlem Square Club 1963」スタジオ録音と比べると熱量がハンパない。Youtubeでも、その音源が確認できる
まずは、ベスト盤をオススメ。

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