『こころの処方箋』by 河合隼雄氏を読んで その2

こんにちは!ひろさんかくです。

河合隼雄(日本におけるユング派心理学の第一人者で臨床心理学者)氏の『こころの処方箋』を読んでの「その2」です。ひとつひとつのエッセイが、じっくり考えさせられ、心の処方箋になりうるので、55個あるエッセイを丁寧に再読・精読してます。

『こころの処方箋』by 河合隼雄氏 13.〜22.

13. マジメも休み休み言え

14. やりたいことはまずやってみる

「ともかくまずやって頂きたい。やってみないと物事はわからない。それに駄目だったとしても、もともとなのだ」

15. 一番生じやすいのは百八十度の変化である

「人間が変化する場に立会い続けて、一番生じやすいのは百八十度の変化」「何かの方向付けの力がはたらいている時、少し変えるより(180度の変化の方が)やりやすいのであろう」

また、元に戻ることもあるので、周囲は変わったことに喜びつつも、本人がこの変化から新たな方向を見出す機会として「じっくり構える」見守ることが大切

16. 心のなかの勝負は51対49のことが多い

心のなかのことは、無意識レベルでは49対49。意識されるところでは2対0の勝負ような、はっきり差がついているようなケースが多い。

じっくり構えていると、(心の中から)どんなことが生じてくるかわからない」「受け止める側としては、出来るだけその底にある深い事実の方も見るようにしなくてはならない」「勝負をあせることはない

17. うそからまことが出てくる

「結局はうそでも何でも、やれると言っていたほうがよかったのではなかろうか」「他人をほめるにしろ、自分のやりたいことを言うにしろ、その「うそ」のなかに、なんらかの真実味がこもっていることが必要で、それをどうやってみつけだしてゆくかがポイント」

18. 説教の効果はその長さに反比例する

「自分が絶対に言いたいことに焦点を絞る、繰り返し同じことを言わない」「説教をしたくなった場合、その背後にどのような欲求不満が存在しているのか考えるのもよい。その欲求不満の解決に取り組んだほうが得策。説教することも忘れてしまう」

19. 男女は協力し合えても理解し合うことは難しい

理解し合うのは、ほとんど命がけの仕事といってよい

20. 人間関係は命がけの仕事である

「他人を真に理解するということは命がけの仕事」「真の理解が成立すれば解決は自ら生じてくる」が、夫婦が正面から向き合って理解し合おうとなった時、自身の人生観の根っこのあたりからぐらついてくる。「命がけ」と表現してよい。「自分の根っこをぐらつかせずに、他人を理解しようとするのなど甘すぎる

21. ものごとは努力によって解決しない

「人間が自分の努力によってなんでも解決できると考えるほうがおかしいのではないか」

努力しても解決しないことで、自分や他人を不必要に苦しめてないか。ただ、我々凡人は、努力を放棄して平静などではいられないので、解決を目標にはせず、努力でもさせて頂くくらいの心構えのほうがよいのではないか

22. 自立は依存によって裏付けられる

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「」は本著より引用。「」なしは要約

『こころの処方箋』を読んで その2

その1」(エッセイの1. 〜 12.)では、人と対峙する時の心構えとして「覚悟」や、変化する際の「心のエネルギー」の必要性を、強いメッセージとして受け止めました。

今回、精読したエッセイ12.〜22.では、人間関係の理解について「命がけの仕事」であることを強いメッセージとして受け取りました。また、人の変化や意識は変わるので「じっくり構える」ことの必要性が繰り返し説かれています。

  • 本著でも書かれている通り、しあわせなど、共通の目標に向かっていた協力関係が終わった後、再び、理解し合うということは、どれだけ「こころのエネルギー」を失うか。「命がけの仕事」であることは確かで、しっかりした「覚悟」が必要なのは理解してます。ずっと踏み出せない理由もそこにあると思ってます
  • 私自身、突然、正反対の方向に気が変わったり、何かをきっかけに夢中になっていたことに関心がなくなったり、別のことに夢中になったりすることが多いです。このような変化が誰にでも起こるということを認識して、そこで何が起こっているのか、じっくり構えて見ていかないといけないと思いました。いろいろな変化に、条件反射的なせっかちな対応は控えないといけないと思ってます

今後の予定

この後も、再読・精読を進めます。

その3」へ

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