『ノモレ』(ペルー・アマゾン原住民の仲間)読んでみた

こんにちは!ひろさんかくです。

南米ペルー・アマゾンにおいて、未接触の先住民(イゾラド)が発見され、その対応に関する現在進行形の話。先住民であるが、ペルー政府の要請として、及び、自身の部族と同じルーツを持つ先住民ではないかと、仲間(ノモレ)として対応にあたるロメウ氏の活動を中心としたドキュメンタリー。

『ノモレ』by 国分拓を読んで

2018/8/24のニュース「ブラジルとペルーの国境付近のアマゾンで、いまだ外部と接触したことがない部族の姿がドローンから空撮されました」という事実に、にわかに信じられないような衝撃を受け、気になっていた。

「本の雑誌」が選ぶ2018年ベスト10から片っ端に読む個人プロジェクトの一環で、第2位がこの本であり、興味深く読んだ。

16世紀(500年前)大航海時代、スペイン、ポルトガルの進出以降、南米大陸(実際にはアメリカ大陸)の原住民は、白人により酷使されたり、感染症に対する免疫力がなく人口激減。ブラジルでは90%以上の先住民の人口が失われている。

ペルーでは、文明化された人々(政府関係者等)と接触した先住民(事実上、彼らも文明化)には、自治区があり自治権も認められている。本著では、いまだに人々と接触していない未確認の部族の実在確認とその対応に関するノン・フィクション。

ブラジル、ペルー政府ともに先住民の保護、対応方法に苦慮している。政治、経済、治安面で国として安定化、近代化が必要な中、先住民対応だけを優先できない現実があると理解。特にペルーでは観光が重要な産業。

「原住民の絶滅だけは避けねばならない」が、解決策は簡単ではない。アマゾンに居住地を設けても、観光、密猟、森林伐採などはコントロールできない。原住民自身にも居住エリアを制限できないはず。

本著のような熱意ある代表が、長い時間をかけ、原住民と信頼関係を築きながら、最善な共生方法を見つけて行くしかないのが実情。

遠く離れた日本で、理想論は語れても、実態を知らなすぎる。何も知らない人間には、何もできない無力感ばかりを感じた。

ペルーの観光名所や特徴

本著で確認したペルーの名所

  • マチュピチュ(インカ帝国の遺跡)
  • ナスカ地上絵(世界遺産)
  • クスコ(世界遺産)
  • ペルー・アマゾン
  • アンデス山脈
  • マヌー国立公園

ジャガー

アフリカ大陸におけるライオンに相当する存在

デルモンテ

白人が進出した際、食料源としてバナナの種を南米に持ち込む。その後、デルモンテ等の企業が事業として拡大

今後の予定

NHKスペシャル「大アマゾン 最後の秘境」第4集「最後のイゾラド森の果て 未知の人々」の取材から本著が生まれた。こちらも見てみたい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください