こんにちは!ひろさんかくです。
ブックオフで、表紙のカバーの瑛太と松田龍平が渋く写っていて、きっと面白いに違いないと迷わず選んだのがこれ『まほろ駅前多田便利軒』三浦しおん作だ。何も下調べせず、読み始めたら、久々に、結末を知りたくて没頭できる作品に出会えた。
『まほろ駅前多田便利軒』三浦しおん 友情の物語
概要・あらすじ
東京郊外のまほろ市を舞台に、便利屋の多田が、同級生だった行天に出会うことから、物語が始まる。冴えない、保守的な多田に対し、危うくて、得体の知れない仰天、この二人が一緒に活動することで、依頼人達との人生だけでなく、彼ら二人の人生も浮き彫りになっていく。
感想
この小説を読んで、「文体」というものを気にするようになった。というのも筆者の文体は普通だと思う。普通に読みやすい。言い方を変えると特徴はそれほどないと思う。一方で、ストーリーとキャラクターでグイグイと引っ張っていく。キャラクターは主役のふたりだけでなく、登場人物それぞれが強い個性を持っている。
小説は、文体 x ストーリー x キャラクターの方程式の上に、全般的に表現力のようなものが組み合わされるのかな。さらに、読者として好みもあるから、読者にとって面白い作品に、効率よく出会うには、信頼できる人のレビューや紹介が良いのかもしれない。と大きく、感想から脱線。
読んでいて面白いと思ったのは、前半は、なんとなく、中だるみと言うか、行天の変人ぶりは際立つがストーリーに大きな動きはない。途中から、突然、行天を中心に事件に巻きこまれ?物語のテンポや緊迫感など、まるで、別の小説になったかのように変わる。読んでいて、あまりの急な変化に違和感すら感じるが、先が気になり読むことがやめられなくなっていく。
読後の感想としては、いろいろ人生で後悔や傷ついたりした経験のある中年でも、友人、友情と言うものは代えがたいもの。家族も大切だが、友情の大切さを痛切に感じた。
今後の予定
映画「まほろ駅前多田便利軒」
2011年制作。主演は瑛太と松田龍平。見てみたい。文中にも行天はイケ面の記載はあるが、ここまでイケ面とは想像しないで読んでいた。正直、もう少し、ブサイクの印象だ。映画的には、この二人なら、きっと面白いに違いない。
三浦しおん作品
エッセイも人気らしい。次にどの作品を読むべきか、検討しよう。
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