こんにちは!
タイトルに「この格差」と書いたが、国の中での貧富の差など格差社会についてではない。日本とグローバル企業との賃金格差についてだ。日本国内でも同一労働同一賃金については法律でも求められている。それでも国を跨るとどうかと言う話だ。
日本の会社の中でも比較的大きな会社で幹部をしている。おそらく年収は、日本国内の基準で見たら恵まれている。それでも、グローバル基準で見たら驚愕の格差を目の当たりにすることになる。その格差、十分の1(1/10)なのだ。
今、高給でも有名なIT企業が集まるカリフォルニアの日系企業の子会社で働いている。その会社の傘下にいくつか孫会社を抱えているが、こちらの経営は日本人ではなく、外国人が経営している。
孫会社の幹部とも頻繁に一緒に仕事をしている。典型的なアメリカ人、ヨーロッパ出身のアメリカ人だったりいろいろだ。私としては良き同僚、パートナーであることを常に意識している。私も忙しいが、彼らもめちゃくちゃ忙しい。
私の年収は、基本は日本の年収が基準になっている。もちろん海外特有の家賃補助や車代の補助など、現地で生活するための必要経費もある。これらを含めても1/10なのだ。その孫会社の報酬関係も担当しているので、知りたくなくても、幹部社員の年収を見てしまう。
グローバルのIT企業の年収はインフレしているので、これは極端な例かもしれない。それでも最低賃金だけ見ても、米国は時間当たり15ドル(約1,650円)に対し、日本は?地域で異なるらしいが、一番高い東京、神奈川で1,040円くらい。1.6倍。ちょうど、ラーメン人気店の日米の値段差も1.6倍くらいなのだ。
日本の平均年収は、過去30年間伸び悩んでいて、今や先進国の最下位レベル。もちろん1位はアメリカ。だから、中国やインドなどアジアの国々から米国への移民が止まらない。それでも、日本から米国に移民したいと思う若者は少ない。
こんな話を英語の先生に雑談でした時に、”あなたも今から米国の会社に転職すれば良いじゃない?”とお決まりの質問がくる。もう一つ。”どうして、日本人は他のアジアの国のように移民しないの?”
私自身への質問には、自分の年収の格差には不公平と思うが、競争が激しく、いつクビになるか分からない米国企業で働くのは嫌だと答えた。
若い日本人が米国に行きたがらない理由には、やっぱり日本が安全で、食べ物も美味しくて、住むのが快適だからだと思うと、自分の意見を答えた。正しいかどうか分からない。
これから、日本でもじわじわと物価が上がるかもしれない。アメリカが良いか分からないけれど、日本の平均年収が硬直して上がらないと、いつか1.6倍に値上げした豚骨ラーメンを食べられなくなるのだけは困る。
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