『黄色い目の魚』佐藤多佳子著

こんにちは!ひろさんかくです。

佐藤多佳子さんといえば『一瞬の風になれ』と思う。だいぶ前に読んだので詳細は定かでないが、なぜ、ここまで高校生の青春を生き生きと書けるのかと感心した記憶がある。クライマックスのリレーのシーンでは、何度読んでも泣いてしまった記憶がある。と言うことで、他の作品も読みたい読みたいとずっと思っていたが、どういう訳かご縁がなく、今に至る。最近、たまたま、ブックオフで大人買い(と呼んで良いのか不明)した時に『黄色い目の魚』と『しゃべれどもしゃべれども』をゲットした。

『黄色い目の魚』佐藤多佳子著

感想

読み始めて、もしかしたらこれ読んだことがあると思わず、ツイートしてしまった。その瞬間に読書家のフォロワーが大量に私のフォローから去る。その悲劇は置いておいて、昔、読んだのに、忘れて買い直し、読み始めて、やっちまったと気づくことは何度もある。やはり、きちんとブログに読後感想をあげておくと再発防止になるかもしれない。

不思議なことに、どうやら、この本を読むのは初めてだったようだ。当初、読んだことがあると思ったのは、一体、何だったんだろう。

まじめに感想。本著は、少し風変わりな少年と少女の成長のものがたりである。それぞれ、短編形式で交互に物語られるため、一瞬、この小説は短編小説かと思うが、絶妙に、この二人が交わりだす。そして、絵を通じて結びつきを高めていく。

高校生の初恋と気づくまでの気持ちの変化、お互いの気持が通じ合ったと分かったときの嬉し恥ずかしさのようなものが、まるで、目の前で起きているかのように描かれている。

『一瞬の風になれ』のような泣くようなことはなかったが、この甘酸っぱさを感じたい人はぜひ、読んでもよいのではと思う。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください