(読むのに2分と掛からない)
こんにちは!
久々に村上春樹を読んだ。20年前くらいまでは彼の新作が出版されると無条件に飛びついて読んでいた。おそらく最後に読んだのが『1Q84』。何年前か覚えていないが、5年以上前のはず。だんだん、新作が出てもときめかず、遠ざかるようになってしまった。
昨年、出版された、この短編集『一人称単数』も、私がのめり込んだような初期の作品のような世界観やイメージに類似した雰囲気はある。
ただ、ただ、その世界にのめり込めない。私の読書会で、村上春樹の文体がダメと言う参加者がいた。久しぶりに読んでみて、初めてその意味するところが分かった。
『一人称単数』by 村上春樹
収録作
- 「石のまくらに」
- 「クリーム」
- 「チャーリー・パーカー・プレイズ・ボサノヴァ」
- 「ウィズ・ザ・ビートルズ With the Beatles」
- 「『ヤクルト・スワローズ詩集』」
- 「謝肉祭(Carnaval)」
- 「品川猿の告白」(以上、「文學界」に随時発表)
- 「一人称単数」(書き下ろし)
感想
学生時代に知り合い、ごく短期間交際、その後、自殺は村上春樹定番の設定。ヤクルトスワローズ、チャーリー•パーカーのファンと言う設定も毎度お馴染み。
今回は短編小説集と言うことだが、エッセイ的なニュアンスで書かれているものも多い。正直、エッセイなのか小説なのか、境界線があやふやなので、余計、モヤモヤさせる。
読んでいて楽しめたのは「チャーリー•パーカー」。読後、印象に残ったのは「謝肉祭」と「品川猿の告白」。面白いかと言うとどれもそれほどではない。
もう一回読むか?読まない。過去の短編集などは何度も何度も繰り返し読んだのに。。71歳のカリスマに全盛期並みを求める方が間違っているのかもしれない。
オススメの村上春樹作品
『一人称単数』は残念だが、以下の作品群は超オススメ!
- 風の歌を聴け
- 1973年のピンボール
- 羊をめぐる冒険
デビュー3部作は掛け値なく素晴らしい
- ノルウェイの森
私の人生にも影響?させてしまった小説
- 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド
私はこの長編がベストと思っている。長いけれど、このパラレルしないパラレルワールドの世界観に痺れる
- 1Q84
英訳版のKindleで読んだ。3巻もある長編。前半の2巻は圧巻の出来。少し間を空けて出版された最終巻は、急につまらなくなってしまう。日本語版は読んでない
- パン屋再襲撃 ファミリー・アフェア
短編小説集、特に「ファミリー•アフェア」は何回読んだか分からないくらい好き
- 雨天炎天
ギリシャ等の紀行文。ギリシャに行きたくなる
- シドニー!
同じく紀行文。読んでて楽しい
『ノルウェイの森』のエピソードは、別途、エッセイでお伝えしたい。
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