(読むのに2分もかからない)
こんにちは!
先日、10年来のアメリカ人の同僚が他の会社に転職した。彼とは、私がカリフォルニアの会社で働き始めた頃、彼も入社してきたので、同期みたいなものだ。ビデオ会議で、彼から聞いた私との思い出は「馬刺し」だそうだ。絶対、忘れられない体験とのこと。そんなことあったねというのが今日の話だ。
当時、アメリカ人のボスは白人女性だった。当時の「ハグ事件」はこの記事を参照。彼女と我々、彼女の手下で日本に出張した時、夜の食事は私が連れて行くことになる。とっておきの日本食を食べさせたいと思った私は、もちろん、張り切っていた。と同時に、あのボスに少し意地悪もしたくなっていた。
なにせ、彼女、寿司や魚の刺し身を食べて蕁麻疹が出たことがあるらしい。山手線で移動中、刺し身がダメなら、これはどうだと思いついたのが「馬刺し」だった。魚ではないが、生の肉の刺し身だ。新鮮なら、この上なく美味いだろう。
おすすめの料理があると私が言うと、礼儀正しいボスは「何?何?」と聞いてきた。「馬の生肉!」。聞いた瞬間にボスが、山手線の車両の端から端へワープしていた。何か、とんでもないことを言ってしまったらしい。
そういえば、東海岸の方の大きなお家で、馬も飼っていると聞いたことがある。以前、乗馬で足を捻挫したとも言っていた気がする。
電車の乗り換えで、ボスが近づいてきたので、お詫びすると同時に「イナゴの佃煮」も美味しいよと耳打ちした。「二度と私に食べ物の話をしないで!」と絶叫するボスだった。ふふふ、だいぶ、ハグ事件のお返しができた。
そのエピソードは、しばらく、アメリカ人同僚の間で、私の武勇伝になる。なにせ、ボスに、ボスが家族の一員と思っている馬を、一緒に生で食べようと提案した野蛮人なのだから。
その後、ボス抜きで、日本に出張した時、彼らの興味は寿司とラーメンと馬刺しだった。怖いもの見たさで、馬刺しも見てみたいそうだ。カリフォルニアのそれほど大きくない家に住んでいる彼らは、別に、馬は家族ではなかったし。
日本の同僚に馬刺しが食べられる居酒屋を探してもらう。会食中に、サプライズで馬刺し登場!恐ごわと食べるアメリカ人同僚達。さすが!新鮮な刺し身。これは美味いと言い出す。もちろん、普段、決して食べない動物の生肉だ、気持ち悪さは残っている。
帰りの飛行機で、別れ際、アメリカ人の同僚から、頼みがあるとのこと。今回、日本で馬刺しを食べたことは、絶対にボスに言わないでくれとのこと。殺されるか、首になるのを恐れているようだ。
もちろん、約束を守り、今日、初めて、日本語だが、オープンにした。もちろん、時効だし、そのボスもだいぶ前に他の会社に移っている。
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