こんにちは!
アマゾン・プライム・ビデオで、面白い映画を探していて、たまたま見つけたのが、おフランス映画の「セラヴィ!(Le Sens de la fête)」。
フランス流の盛大な結婚パーティを舞台にしたドタバタ劇ながら、どこかほっこりさせられる映像の綺麗な映画だ。なんなとく、映画でも見てリラックスしたい人にはもってこいかもしれない。注意事項は一つ、日本人の職業倫理感と比べてはいけない。きっとイライラしてしまう。これはコメディでもある。
フランスの結婚式が丸わかり「セラヴィ!」
概要
2017年のフランスのコメディ映画。「最強のふたり」等の監督コンビ、エリック・トレダノとオリヴィエ・ナカシュが監督。ウエディングプランナーの主人公とその仲間たちが引き起こす盛大な披露宴でのドタバタ劇
あらすじ
ネタバレしにくい内容なので、ざっくりとあらすじを語る。
ベテランのウエディング・プランナーで、妻とは別居中のマックスは、17世紀に建てられた古い城での盛大な結婚式パーティーの責任者(中小企業ながら社長)。現場を任すスタッフのリーダーや、カメラマン、ミュージシャンなど大勢のスタッフを従え、お客さんを迎える。
マックスは、別居中の妻に隠れて交際している女性も、そのスタッフの一員。最近、関係がしっくりしていない。
現場を仕切る女性リーダーは気が短くスタッフとトラブルばかり。急遽、契約したミュージシャンも扱いが難しい。長年の友人であるカメラマンは仕事より、当日の料理のつまみ食いやナンパに一生懸命。別居中の妻の弟(義弟)も参加するが、仕事そっちのけで元同僚の新婦の気を引こうとする。女性リーダーが連れてきた、業界未経験の男性はトボけたトラブルメーカー。スリランカ移民の若者も数人スタッフで参加。
新郎は自分自身にうっとりのタイプで、自分をいかに美しく、素晴らしく見せることが、この披露宴の目的。新郎のリクエストで、スタッフは、嫌々ながら中世の召使いの格好をさせられる。
パーティーは、メインディッシュの肉がスタッフのミスで悪くなってしまい使えなくなる。新郎が3時間近くもスピーチを続ける。クライマックスで、目立ちたがり屋の新郎が気球を使って、空中から鳥のように舞いながら現れるが、新婦に気のある義理の弟はロープを手放し、新郎を空の彼方へ解き放つ。
盛大な花火の合図を待つスタッフが待ちきれず、発射スイッチを押すと花火が暴発、爆発、古い城は停電してしまう。
スタッフ達のダメダメぶりにキレてしまう主人公。後は、お前らで勝手にしろ、もう辞めてやるとその場を去る。暗闇の中、幻想的なロウソクの暖かい炎、スリランカ人スタッフを中心にした即興の音楽で、みんな踊り出す。
サプライズが続く中、手作り感のある演出にみんなほっこりし、笑顔で朝を迎える。
感想
実は2回も見てしまった。1回目は集中できず楽しめなかった。2回目は盛大な披露宴の臨場感と共に、何が進行しているのかよく分かる。
責任あるマックスは、必死に全体を仕切ろうとするが、スタッフの誰一人、彼と同じ気持ちで働いているようには見えない。冒頭に書いた日本人とは違う職業倫理感がトラブルの問題ではなく、「大きなプロジェクトでのリーダーのあり方」が問題であることが分かる。
「スタッフを信頼して、いかに権限委譲して任せられるかどうか」「途中での多少の失敗は目をつむり、任せるときは口出ししない」など、プロジェクトリーダーにはテイクアウェイ(学び)だらけだ。
披露宴の後半、匙を投げたマックス。それでも、自然発生的にスタッフだけでその場を乗り切る。マックスが考えつかないような素敵なやり方で。
このドタバタ劇には、いろいろな要素が含まれているが、仕事人間である私が気になってしまったのは、この部分だ。私自身、マックスの心労や悲哀の中に、自分自身の姿を垣間見てしまった。
他にも、この映画の中で、新郎新婦以外に3組のカップル(1組は関係回復)が誕生しているのも見どころだ。そして、もう一つの見どころは、おフランスの結婚披露パーティの長さと派手さだ。
おフランスの結婚披露パーティ
ネットで、ざっくり調べる限り、夕方から開始し、最初の数時間は立食パーティで談笑。その後、夜9時くらいから、3時間くらい掛けてディナー。ディナー中は余興もある。最後は、会場のテーブルを取っ払い、DJも登場し、踊りまくるらしい。この映画もそうだが、明け方まで、飲めや歌えや踊れやのどんちゃん騒ぎとなる。
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