これは面白い!「アメリカン・ビューティ」登場人物は皆おかしい

american beauty

こんにちは!ひろさんかくです。

在宅で、通勤時間がなくなり、連夜、古い映画を見続けている。1999年は良い映画の宝庫と聞いていたが、この映画で、やっと「自信が確信に変わった」(同じく1999年日本シリーズにて、西武ライオンズ松坂大輔談)。この映画とは、アカデミー賞5部門受賞の「アメリカン・ビューティ(American Beauty)」だ。

主演は、あのカイザー・ソゼが出てくる1996年の映画「ユージュアル・サスペクツ(The Usual Suspects)」でも重要な役回りのケビン・スペイシー

この映画は、強烈なキャラクターの登場人物6人を中心に、ある意味、男達の変態っぷりと、それを冷めた目で扱ったり、翻弄しようとする女性の物語。

これは面白い!「アメリカン・ビューティ」登場人物は皆おかしい

概要

  • 1999年公開のアメリカ映画
  • サム・メンデス監督、最近では「1917 命をかけた伝令
  • アカデミー賞:作品賞、監督賞、主演男優賞、脚本賞、撮影賞の5部門受賞

キャスト

以下のキャストは全員、何かがおかしい。

  • レスター・バーナム(ケビン・スペイシー):主人公。14年も働いた広告代理人で、リストラが専門の新しいボスが気に入らず退職。責任もノルマもないハンバーガー屋のアルバイトに転職。家庭では夫婦仲も冷え切りセックスレス。娘からも相手にされていない。あろうことか、娘の友人アンジェラに恋に落ちる。アンジェラが好きなマッチョへトレーニング中
  • キャロライン・バーナム(アネット・ベニング):レスターの妻、不動産業を営む。プライドが高く、自分をよく見せることに注力。庭を裕福の象徴である赤いバラの世話。夫が馬鹿に見えてしょうがない。同業者と浮気を始める
  • ジェーン・バーナム:バーナム家のひとり娘。両親とは距離。あまり明るい性格ではない
  • フランク・フィッツ大佐:バーナム家の隣に越してきたバリバリの海兵隊員。一人息子のリッキーには容赦なく鉄拳制裁。銃マニア。ゲイ嫌いの典型的な共和党員
  • リッキー・フィッツ:大佐の息子。ジェーンと付き合い始める。学生なのに大麻の売人。過去に問題を起こし軍隊送りも馴染めず、精神病院送り。ハンディ・カメラで盗み撮りやグロテスクなものを撮るサイコパス
  • アンジェラ・ヘイズ:ジェーンの同級生。金髪でモデルを目指している。出会う男性や少年からセックス・シンボルのような目でじろじろ見られることが自慢。男性経験豊富で奔放に遊んでいるフリをしている奥手

あらすじ

冒頭に、レスターが死ぬ運命であると、本人の告白から始まる。レスターは、広告代理店でのキャリアの目標はなく、家庭でも居場所がない人生のルーザー。ハンバーガー屋で働き出し、吹っ切れたのか、妻の攻撃に対しても反撃できるようになる。娘の友人アンジェラに気に入ってもらうべく、日々、エクササイズに励む。映画の中でも次第に身体ができあがっていく。

ジェーンは隣人のサイコ、リッキーと付き合い始める。リッキーの父、軍人である大佐は、また、リッキーが大麻に溺れないか、ゲイに走ったりしないか、心配のあまり監視を強化している。そんな父が鬱陶しいリッキー。

レスターの妻のキャロラインは、冴えない旦那には興味がなく、同業の腕の良いハンサムな男性と浮気を始める。

ジェーンの友人であるアンジェラは、モテることと遊んでいることが自慢だが、経験がなく、早く大人になりたい。

ハンバーガー屋のドライブスルーに、浮気相手と寄るキャロライン。レスターに見つかる。アンジェラとジェーンは、ジェーンの彼氏リッキーのことで大喧嘩。大麻の売人であるリッキーは、レスターからの注文を届けに行くが、父親である大佐に目撃される。リッキーがレスターにゲイの売春していると誤解、リッキーを殴りつけ勘当。

ヘスターにリッキーとの関係を問い質しに行く大佐。なぜか、目が潤んでいる大佐は、ヘスターに抱きつき、キスをしようとするが拒否られ、家に飛んで帰る。

リッキーはジェーンを誘い、家を出ることにする。レスターの家でひとりぼっちになったアンジェラは、レスターと良い雰囲気になる。コトを始める前に、経験が無いことを告げると、レスターは目が覚める。

その頃、帰宅したキャロラインは、負けず嫌いが災いし、浮気を夫に責められるくらいなら殺す覚悟をする。浮気相手と拳銃の練習の帰りのため、ピストルを構えて家に入る。

銃声。机に突っ伏すレスター。リッキーとジェーンが最初にレスターの死体を発見。アンジェラもトイレで銃声を聞く。殺すつもりが死んでいる夫を発見するキャロライン。軍人で、マッチョでゲイ嫌いが、ゲイであることがバレたので、これでは生きていけないので、レスターを殺した大佐が、返り血を浴び家に戻る。

死ぬ間際の走馬灯などを回想するレスター

感想

とにかく、主要な登場人物6人が、全員、奇妙で、ある意味、病んでいる。

特に男性3人は、娘の友人に恋する変態、表向きゲイ嫌いのゲイのマッチョな軍人、サイコパスと変人ばかり。

女性3人は、それぞれ闇を抱える。妻はプライド高く、自分をよく見せることだけが命、いまさら、夫にすり寄れず寂しさはある。娘は暗い。友人のアンジェラは、普段、演じているキャラと実際のウブな自分とのギャップに密かに悩んでいる。

見ていて、年が近いこともあるが、レスターに感情移入してしまう。アンジェラに気に入ってもらうために、筋肉隆々を目指して、トレーニングするのも分かる。

人生、仕事、家庭のすべてにおいて目標がない。唯一の楽しみはアンジェラと仲良くなることも少し、気持ちは分かる。赤いバラは官能も意味する。アンジェラが薔薇で囲まれる妄想にとらわれるのは少し分からない。

どうして、こんなに面白いのだろう。冒頭の殺される告白から最期まで、レスターの行動に目が話せない。

1999年映画

最近、1999年映画ばかり見ているが、「アメリカン・ビューティ」が最高かもしれないと思う一方、「シックス・センス」も「マトリックス」も「スターウォーズ・ファントム・メナス」もあれば、「ファイト・クラブ」などなど、やはり、恐るべし、1999年公開映画群!

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