こんにちは!
先日、TABICAで私が提供している「オンライン読書会+映画もね!」は収穫だらけだった。私含め3人の参加者から紹介された本が8冊。内、4冊が漫画やコミックという攻めまくりの読書会となった。ゲストさんに紹介してもらった本が、どれも面白そうでしょうがない。
中でも、伊坂幸太郎著の『死神』シリーズが面白そうで、まずは『死神の精度』を読んでみた。
<今回紹介された本>:太字がゲストさんより紹介の本やコミック
- 『パレード』吉田修一からの映画「パレード」へ脱線
- 『死神の浮力』伊坂幸太郎
- 『さよならタマちゃん』武田一義
- 『スクラップ・アンド・ビルド』羽田圭介
- 『おおあたり しゃばけシリーズ15』畠中恵
- 『健康で文化的な最低限度の生活』柏木ハルコ
- 『たった一日でカメラが分かる』西川節子、漫画 武楽 清・サイドランチ
- 『日本人の知らない日本語』蛇蔵&海野凪子
すごく面白い!『死神の精度』by 伊坂幸太郎
概要
2005年に文藝春秋より発行。6つの短編からなる。主人公は死神の千葉。彼の仕事は、死神の世界から死ぬことを指定された対象者に対し、GoかNoGoの見極め行う。2008年に金城武主演で映画化
あらすじ
6つの短編があるため、ざっくりあらすじを書く。
- 死神の精度:歌手としての才能がある女性に対し、珍しく、死を不可と判断する千葉。音楽が大好きな死神
- 死神と藤田:やくざの抗争に巻き込まれる死神。殴られても痛くない死神
- 吹雪に死神:まるでミステリー小説のような吹雪に閉じ込められた洋館での連続殺人事件の謎解きに挑む死神。死神は寝ない
- 恋愛で死神:せつない恋愛未経験者同士のキューピッドになる死神
- 旅路で死神:短絡的で何も考えてない殺人犯の若者とドライブで奥入瀬に向かう死神
- 死神対老所:知り合いや肉親が次々と不慮の死を遂げた美容院の老婆に正体を見破られる死神
感想
死神に取り憑かれた人は、事故や殺人等で不慮の死を遂げる。その決定で正しいか、念の為の調査を行うのが、死神の世界で調査部に所属の千葉たちの仕事。
毎回、接触する対象者に合う人間の姿で調査を行う。千葉は調査部として1千年もの経験があるが、比喩表現や最新の言葉など、勘違いが多い。
死神なので寝ないで平気。死なない?食べ物も飲み物も味がしない。食べなくても平気。人間の愛情、友情などの感情もわからない。千葉は雨男。死神の世界には音楽がないため、仕事で人間の世界に来ると、音楽を聞くことが楽しみ。
以上のように設定が斬新。面白すぎる。短編の中では、唯一、死なせない判断をする「死神の精度」と死神もたじたじになる老女の登場する「死神対老女」が、特に面白い。
私も人間なので、もっと「死なせない」判断があっても良いように思うが、死神の論理では、全人類が寿命をまっとうすると大変なことになるそうだ。
面白くて、夢中になって読んでしまい、続編と言われる『死神の浮遊』も読み始めている。
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